[Amazon Connect] リアルタイムメトリックス レポートについて

[Amazon Connect] リアルタイムメトリックス レポートについて

Clock Icon2019.02.21

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1 はじめに

AIソリューション部の平内です。

Amazon Connect(以下、Connect)では、「保留中のお客様」、「キューに入っているお客様」、「エージェントの対応時間」などの活動をリアルタイム(又は、ほぼリアルタイム)でメトリックスとして表示できます。

リアルタイムなレポートは 15秒ごと更新されますが、その内容によって更新の頻度に少し差があります。

  • アクティブアベイラビリティー などのメトリックスは発生の都度更新(わずかなシステム遅延がある)されます
  • 不在着信利用率 などは、5分ごとに更新されます
  • お問い合わせは、お問い合わせが終了した後、約1分後に更新されます

レポートは、設定内容やタイプの違ったものが複数表示可能ですが、それぞれの独立していて他に影響はありません。

なお、レポートは、その表示条件を保存したり、共有することもできます。

レポートの資源となっている殆どのメトリックスは、CTR内のデータとして存在し、インスタンス内で24か月間使用可能になっています。もし、この期間を超えて保存が必要な場合などは、Amazon Kinesis にストリーミングして、独自に管理することもできます。

2 リアルタイムメトリックスレポート

リアルタイムメトリックスレポートは、メトリックス及び品質 > リアルタイムレポートから表示します。

リアルタイムメトリックスレポートのタイプは、「キュー」「エージェント」「ルーティングプロファイル」の3種類から選択します。なお、「キュー」と「ルーティングプロファイル」は、グルーピングが違うだけで、表示できるメトリックスの種類は同じです。

下記は、レポートのタイプとしてキューを選択した場合の例です。

3 レポートの設定

レポート上部のアイコンからレポートの時間範囲や表示するメトリックスを選択できます。

(1) 時間範囲

レポートの対象となる時間の範囲は、「深夜から現在」若しくは、時間で指定します。

(2) フィルター

表示対象は、フィルターで設定できます。

最初にプライマリーフィルターを選択し、表示したいリソースをチェックすることで設定できます。

プライマリーフィルターは、レポートのタイプが、キュー、及びルーティングプロファイルの時、「キュー」若しくは、「ルーティングプロファイル」となります。

レポートのタイプが、エージェントの時は、「キュー」、「ルーティングプロファイル」若しくは、「エージェント階層」となります。

(3) メトリックス

指定が可能なメトリックスは、キュー及び、ルーティングプロファイルのレポートと、エージェントのレポートで異なります。

タイプ 表示可能なメトリックス
キュー及び、ルーティングプロファイル エージェント、パフォーマンス、その他
エージェント エージェント、電話、パフォーマンス

※上表の「表示可能なメトリックス」は、同じ名前でも内容が異なります。

キューおよびルーティングプロファイルレポートで利用可能なメトリックス

  • エージェントメトリックス
メトリックス 内容
オンライン オフライン以外のエージェントの数
通話中 通話中(問い合わせに対応中)のエージェントの数
NPT 使用不可など非生産的ステータスにあるエージェントの数
ACW 通話作業後のステータスにあるエージェントの数
エラー エラー状態のエージェント数
利用可能 Availableのエージェント数
対応 Available通話中、又は、通話作業後のエージェント数
  • パフォーマンスメトリックス
メトリックス 内容
キュー内 待機中の問い合わせの数
最も古い 最も長く待機している問い合わせの時間
予定 コールバックがスケジュールされている顧客の数
キュー 期間中に追加された問い合わせの数
対応済み エージェントが応答した問い合わせの数
中止 期間中にキューから放棄された問い合わせの数
AHT 平均処理時間 (AHT) は、エージェントの接続(コールに出てから終了まで)の平均時間
SL 60 キュー待機時間が60秒未満の問い合わせの数(サービスレベル)
  • その他

デフォルトでは、レポートに含まれませんが、追加が可能なメトリックス

メトリックス 内容
SL 15 待機時間が15秒未満の問い合わせの数
SL 20 待機時間が20秒未満の問い合わせの数
SL 25 待機時間が25秒未満の問い合わせの数
SL 30 待機時間が30秒未満の問い合わせの数
SL 45 待機時間が45秒未満の問い合わせの数
SL 90 待機時間が90秒未満の問い合わせの数
SL 120 待機時間が120秒未満の問い合わせの数
SL 180 待機時間が180秒未満の問い合わせの数
SL 240 待機時間が240秒未満の問い合わせの数
SL 300 待機時間が300秒未満の問い合わせの数
SL 600 待機時間が600秒未満の問い合わせの数
エージェントが切断 エージェント側で切断した、問い合わせ数
着信処理 エージェント対応し、次のいずれかで再開した着信問い合わせ数 (受信通話/エージェントへの転送/キューへの転送/キュー間転送
対応した問い合わせ CCPを使用して発信した問い合わせ数
対応した問い合わせのコールバック エージェントが対応し、コールバックがキューに保存された問い合わせ数
対応したAPIの問い合わせ APIで開始し、エージェントが対応した問い合わせ数 (例:StartOutboundVoiceContact)
保留の中止 お客様保留中に切断された問い合わせの数
相談 エージェントが対応し、別のエージェント又はマネージャーに相談した問い合わせ数
キューに入っている最大時間 問い合わせが待機した最大時間
不在着信 エージェントが対応しなかった問い合わせ数
平均中止時間 中止された問い合わせが中止されるまでの平均時間 (秒単位)
平均キュー応答時間 エージェントが応答するまでに待機した平均時間 (秒単位)
平均保留時間 キュー内の問い合わせが保留されていた平均時間 (秒単位)
平均対話時間 エージェントが通話した平均時間 (秒単位)
平均対話および保留時間 平均待機時間と平均対話時間の和
キューへの転送 キューに入った問い合わせ数
キューからの転送 キューから転送された問い合わせ数
Transferred in from queue (キューから転送) 別のキュー転送された問い合わせ数
Transferred out from queue (キューからの転送) 別のキューに転送された問い合わせ数

エージェントレポートで利用可能なメトリックス

  • エージェント
メトリックス 内容
エージェント名 姓及び、名
エージェントの姓
エージェントの名
ステータス エージェントの現在のステータス
期間 現在のステータスにある時間
エージェント階層 割り当てられている階層
ルーティングプロファイル 割り当てられているルーティングプロファイル
  • 電話
メトリックス 内容
アクティブ コールへの対応が可能な場合1(それ以外は0)
アベイラビリティー ステータスがAvailableな場合は1(それ以外は0)
問い合わせのステータス エージェントが対応した最新の状態
キュー エージェントが対応した最新のキュー
  • パフォーマンス
メトリックス 内容
平均 ACW 通話作業後で経過した平均時間
不在着信 通話できなかったコール数
着信処理 対応した着信問い合わせ数
発信処理 対応した発信問い合わせ数
AHT 対応で経過した平均時間
利用率 エージェントが利用された時間の割合

4 保存

リアルタイムメトリックスレポートでも、設定内容を保存したり、表示したデータをCSV出力したり、レポート共有する事が可能ですが、こちらは、ログイン/ログアウトレポートと殆ど同じなので、そちらをご参照下さい。

5 最後に

今回は、Connectで作成が可能なリアルタイムメトリックスレポートについてまとめて見ました。

各キューやエージェントが、現在どういう状態なのかを的確に把握するには、このリアルタイムレポートが極めて効果的です。必要な情報(メトリックス)を洗い出して、効果的なレポートが作成できるよにしたいものです。

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